映画に感謝を捧ぐ! 「5時から7時までのクレオ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はアニエス・ヴァルダ監督の
「5時から7時までのクレオ」に感謝を捧げようと思います。
5時から7時までのクレオ アニエス・ヴァルダ HDマスター [DVD]
歌手「クレオ」の5時から7時までを描いた本作は
文学的にして技巧的な日常劇であります。
「死」の影に翻弄される女性の小さな旅を
多角的目線&各種娯楽要素を駆使し
独特の時間認識で写し出していくストーリー&演出は
私に風景&職業設定を最大限に生かした
作劇法&映像技の醍醐味と
純文学性と大衆娯楽性による「共同戦線」の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(愛と希望を前面に出しつつも「ハッピー・エンド」に背を向ける
渋味の利いた幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「文学&日常系道中劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
パリの魅力、ロマンス、ユーモア、芸術家心理
生と死、運命と心の関係に関する一考察
記録映像&娯楽作品技法が一堂に会した本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。