映画に感謝を捧ぐ! 「黄塵」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョージ・シャーマン監督の「黄塵」に
感謝を捧げようと思います。
ジョン・ウェイン ベストセレクション ゴールドボックス (ケース付)セット [DVD]
1938年の映画「鞍上のスパイ」をもとにして作られた
「西部の三銃士シリーズ」の7作目となる本作は
シリーズ史上屈指の「挑戦者精神」を感じさせる作品であります。
1910年代のアメリカ事情と西部劇風味を融合させ
主人公一行よりも「邪悪な権力者」に翻弄される男に
重きを置いたストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「スター主義&暇つぶし映画的サービス」の衣を纏いながら
物語性を追求する試みと
「ヒーロー」によって状況が悪化していく悲劇の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(主人公一行に「活躍の場」が与えられないまま
ハッピー・エンドを迎えるという
大胆不敵な幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに緩やか&軽快さと過激さが交錯する
「西部の三銃士シリーズ」第7章であると言えるでしょう。
量産型西部劇的の法則に沿って進むと見せかけて
アウトロー&反権威の香りを混ぜ合わせることによって
1970年代のアメリカ映画界を覆う「反抗精神」に通じる
道を切り開く存在となった本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。