映画に感謝を捧ぐ! 「デス・レイジ 暗殺者の墓標」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はアンソニー・M・ドーソン監督の

 

 「デス・レイジ 暗殺者の墓標」に感謝を捧げようと思います。

デス・レイジ 暗殺者の墓標 [DVD]
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 極道組織の暗殺者「ピーター・マシアーニ」と

 彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 俗物性と渋味が交錯する殺し屋映画であります。

 娯楽映画的暴力&お色気を押さえつつ

 クールに進行するストーリー

 妖しげな色彩と回想シーンによって

 主人公が抱える「身体的ハンディキャップ&トラウマ」を

 表現する手法

 定番要素と地形効果を兼ね備えたアクション・シーン

 主演男優Y・ブリンナーの静かなる凶相が一体となる光景は

 私に「イタリア映画的サービス精神」と

 「幻惑的映像技」による共同戦線と

 凶暴性と哀愁が独特のバランスで共存する現象の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (極道組織の非情さと殺人に関わった人間の宿命を

 静かに写し出す幕切れが

 ハッピー・エンドと悲劇が入り交じった後味を

 もたらしている点も見逃せません。)

 まさに「活劇系極道組織&殺し屋講座」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 西部劇、極道映画、観光旅行映画の特性を網羅し

 暇つぶし規模のスケール感&スピード感を保ちつつ

 映像的実験と破滅的ムードの生成を可能にした本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。