映画に感謝を捧ぐ! 「沈黙の標的」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマイケル・オブロウィッツ監督の
「沈黙の標的」に感謝を捧げようと思います。
考古学者「ロバート・バーンズ」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
定番商品風味の裏側で「実験」を試みたアクション映画であります。
S・セガール主演作の法則に沿って進行しつつ
「考古学者」という肩書き、アジア映画流アクション造形
観光旅行要素、謎解きとS・セガールを組み合わせるという
離れ業に挑んだストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「東西戦闘文化交流」と「凶暴性と滑稽さを結ぶ絆」の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(S・セガールのマイペース&圧勝ぶりと
「S・セガール関連作=沈黙」の法則が
伝統芸の領域に向かいつつある気配を
感じさせる作品であるという点も見逃せません)
まさに「道中系復讐劇」の歴史に輝く
大いなる珍作であると言えるでしょう。
S・セガール流武術とワイヤー・ワーク&技巧的映像表現を
力業でつなぎ合わせることによって
「笑い所」の領域に近づいていくアクション・シーンと
謎めいた雰囲気と愚かしさが
独特のバランスで共存する敵軍が味わい深い本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。