映画に感謝を捧ぐ! 「星占いで大災難」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はオットー・メスマー監督の「星占いで大災難」に
感謝を捧げようと思います。
「フィリックス・ザ・キャット」による主演作の一つとなる本作は
陰陽のユーモア&技術が交錯するアニメーション映画であります。
「占い」に対する複雑な思い
サイレント&アニメーションならではの笑い所生成術
活劇的でありながらも心和むユーモアを
「ブラック・ユーモアの種子」として活用する技法
スターの特性を最大限に生かしつつ
効率的に「見せ場」へと導くサービス精神が
一体となったストーリー&演出は
私に「希望」が絶望へと転じる現象を
アニメーション映画的に表現する手法と
スリル&サスペンスとユーモアによる共同戦線の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(占い師のリスクと復讐劇の香りが混ざり合いながらも
心和む幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ブラック・ユーモア系占い論」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
占い師に「素晴らしい未来図」を示された
主人公に襲いかかる悲劇を
冒険活劇、不人情喜劇、風刺劇を
絡ませながら描くことに挑んだ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。