映画に感謝を捧ぐ! 「ロイヤル・スキャンダル」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はオットー・プレミンジャー&エルンスト・ルビッチ監督の
「ロイヤル・スキャンダル」に感謝を捧げようと思います。
ロイヤル・スキャンダル [DVD] - タルーラ・バンクヘッド, ウイリアム・イース, チャールス・コバーン, エルンスト・ルビッチ, タルーラ・バンクヘッド
ラボス・ビロとミルヒオル・レンジェルの戯曲をもとにして
1924年に作られた映画「禁じられた楽園」を
もとにして1945年に作られた本作は
ロマンスと陰謀が軽快且つ滑稽に絡み合う史劇であります。
ロシアの女帝「エカテリーナ2世」と
彼女を取り巻く軍人&大臣達の愛憎&野望渦巻く生き様を
ドタバタ喜劇と史劇の手法を融合させる事によって
生を受けたストーリー&演出、キャラクター造形によって
描いていくという試みは
私に上品さと躍動感&大衆娯楽性が
バランス良く配合された史劇の醍醐味
著名人の映画的活用法
愛と憎しみ、喜劇と陰謀劇を結びつける「絆」の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(女帝の気まぐれ&愛慾によってもたらされた
「ハッピー・エンド」を通じてヨーロッパ情勢を皮肉るかのような
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「史劇系恋愛喜劇」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
戯曲→サイレント映画→トーキー映画の枠を超えて
人々を魅了し続ける物語と
O・プレミンジャー&E・ルビッチという
異色の組み合わせがもたらす科学反応に圧倒される本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。