映画に感謝を捧ぐ! 「陽気な中尉さん」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はエルンスト・ルビッチ監督の「陽気な中尉さん」に

 感謝を捧げようと思います。

陽気な中尉さん [DVD] - モーリス・シュヴァリエ, エルンスト・ルビッチ, モーリス・シュヴァリエ, クローデット・コルベール, チャーリー・ラグルズ, ミリアム・ホプキンス
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 レオポールト・ヤコブソン&フェリックス・ドルマンと

 オスカー・シュトラウスによるオペレッタ「ワルツの夢」と

 ハンス・ミュラーの小説をもとにして作られた本作は

 上品なユーモア力に溢れた恋愛喜劇であります。

 ミュージカル・史劇・愛憎劇の特性を組み合わせつつ

 ドタバタ喜劇風味と上品さの均整を保ちながら

 軽やかに進行するストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「シリアスな状況を上品にコミカル化する」

 「性描写を自然な形で抽象化し、想像力を刺激する」手法の

 

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (複雑化する男女関係を陽気な力業でまとめ上げる

 主人公の能天気さ&ヒロインたちの生真面目さに

 圧倒される幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「ジャンル&階級交流型恋愛喜劇」の

 雄と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。

 女性&ウィーンへの愛、ヨーロッパ上流文化

 喜劇的加工術、大衆食堂+文芸的サービス精神が冴え渡る本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。