映画に感謝を捧ぐ! 「陽気な中尉さん」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はエルンスト・ルビッチ監督の「陽気な中尉さん」に
感謝を捧げようと思います。
陽気な中尉さん [DVD] - モーリス・シュヴァリエ, エルンスト・ルビッチ, モーリス・シュヴァリエ, クローデット・コルベール, チャーリー・ラグルズ, ミリアム・ホプキンス
ハンス・ミュラーの小説をもとにして作られた本作は
上品なユーモア力に溢れた恋愛喜劇であります。
ミュージカル・史劇・愛憎劇の特性を組み合わせつつ
ドタバタ喜劇風味と上品さの均整を保ちながら
軽やかに進行するストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「シリアスな状況を上品にコミカル化する」
「性描写を自然な形で抽象化し、想像力を刺激する」手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(複雑化する男女関係を陽気な力業でまとめ上げる
主人公の能天気さ&ヒロインたちの生真面目さに
圧倒される幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ジャンル&階級交流型恋愛喜劇」の
雄と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。
女性&ウィーンへの愛、ヨーロッパ上流文化
喜劇的加工術、大衆食堂+文芸的サービス精神が冴え渡る本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。