映画に感謝を捧ぐ! 「Gメン対間諜」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 

 今回はヘンリー・ハサウェイ監督の「Gメン対間諜」に

 感謝を捧げようと思います。

Gメン対間諜 [スタジオ・クラシック・シリーズ] [DVD] - ウィリアム・エイス, ヘンリー・ハサウェイ
Gメン対間諜 [スタジオ・クラシック・シリーズ] [DVD] - ウィリアム・エイス, ヘンリー・ハサウェイ

 第2次大戦期のアメリカにおけるFBI

 諜報活動をもとにして作られた本作は

 直球的にして緻密なスパイ映画であります。

 「FBI礼賛」の旗を高らかに掲げ

 記録映像と娯楽映画の技法を

 状況に応じて使い分けるストーリー&演出

 本物の舞台、捜査官、捜査技術へのこだわり

 ヨーロッパ的渋味の利いた敵役陣が一体となる光景は

 私に「映像的インパクト」に依存しない諜報戦描写と

 現地撮影&本職起用による「説得力補強術」の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 

 (勧善懲悪の爽快感よりも運命の無情さを感じさせる

 「敵将の最期」も見逃せません。)

 まさに「FBI流諜報術&スパイ戦史入門」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 FBIの正義を世に知らしめるという目標と

 娯楽映画的見せ場作りと記録映像的クールさを

 兼ね備えた映像&語り口が手を結ぶことによって

 

 堅実なスリル&サスペンスと自国本位的情報操作の恐怖を

 感じさせる教材系スパイ映画となった本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。