映画に感謝を捧ぐ! 「ハウス・バイ・ザ・リバー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はフリッツ・ラング監督の「ハウス・バイ・ザ・リバー」に
感謝を捧げようと思います。
サスペンス映画 コレクション 脱獄の掟 DVD10枚組 ACC-183 - デニス・オキーフ, クレア・トレヴァー, マーシャ・ハント, ダナ・アンドリュース, ジェーン・ワイアット, ルイス・ヘイワード, リー・ボウマン, ディック・パウエル, リザベス・スコット, ヴィクター・マチュア, ベティ・グレイブル, エドモンド・オブライエン, フランク・ラヴジョイ, ピーター・ローレ, ジョン・マクガイア, スーザン・ヘイワード, ポール・ルーカス, ビル・ウィリアムズ, ジョーン・ベネット, ロバート・ライアン, キャサリン・ヘプバーン, ロバート・テイラー, ロバート・ミッチャム, アンソニー・マン, エリア・カザン, フリッツ・ラング, アンドレ・ド・トス, H・ブルース・ハンバーストン, アイダ・ルピノ, ボリス・イングスター, ハロルド・クルアーマン, ジャン・ルノワール, ヴィンセント・ミネリ
A・P・ハーバートの同名小説をもとにして作られた本作は
技巧的且つ風刺的な狂気に彩られた異常心理劇であります。
暴力的狂気、芸術家的狂気、性的狂気、社会的狂気が
複雑に絡み合ったストーリーと
台詞による状況設明を抑制し
白黒映像の特性と映像技の限りを尽くして
登場人物の精神状態を写し出す演出が一体となる光景は
私に「自分自身&他人」を理解することの難しさ
犯罪が社会&心理に与える影響、創作と現実を結ぶ絆を
映画的に表現する手法と
見世物的残酷描写&特殊効果に依存しない怪奇恐怖の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(アクション・サスペンス・ホラーが静かに絡み合う
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「猟奇型犯罪&芸術論」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
様々な狂気を効率的に描いていく作劇法と
鮮明化する部分と抽象化する部分を的確に分け
光と影を巧みに操る映像技が
最高級の相性で結ばれた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。