映画に感謝を捧ぐ! 「クローン・ソルジャー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はケヴィン・ラスムッセン監督の

 「クローン・ソルジャー」に感謝を捧げようと思います。

クローン・ソルジャー LBXC-614 [DVD] - ヒュー・ラム, ジェリー・ロマニウク, ファビオ・セドローネ, フランク・スクルツェスツェフスキー, ケヴィン・ラスムッセン
クローン・ソルジャー LBXC-614 [DVD] - ヒュー・ラム, ジェリー・ロマニウク, ファビオ・セドローネ, フランク・スクルツェスツェフスキー, ケヴィン・ラスムッセン

 森林警備隊員「ベン・ショー」と

 

 彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 効率的且つクールなSF映画であります。

 モンスター映画にありがちな状況を網羅し

 

 SF映画的ハッタリを駆使しながら

 主人公の孤立化&状況設明台詞の抑制に

 向かって邁進するストーリーと

 幻惑的表現法&回想描写を多用し

 時間の流れを把握しにくい状況を誘発しながら

 戦闘描写を段階的に拡大していく

 演出法が一体となる光景は

 

 私に、ゾンビ系ホラー風味と

 戦争映画風味が両立する現象と

 論理性を気にすることなく

 物語を進めていく事を可能にする戦術の

 

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (アメリカ軍に対する不信感、爆発への信頼

 シリーズ化戦術の香りが絡み合う

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに様々な「量産要素&能率化要素」を堪能させてくれる

 テクノロジー系SF史上屈指の珍作であると言えるでしょう。

 暇つぶし規模のスケール感&スピード感+人員&物量を

 維持するために

 「登場人物の背景を極限まで簡略化する」

 「モンスター陣営の個性を抑制し、科学的根拠の提示を拒否する」

 「主人公と周辺人物とのコミュニケーションを抑え込む事によって

 武闘派へと転身させる」技法と

 「自分と同じ外見のモンスターと戦う」と言う状況が

 もたらす神秘性を象徴する作品である本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。