映画に感謝を捧ぐ! 「超音ジェット機」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はデヴィッド・リーン監督の「超音ジェット機」に

 感謝を捧げようと思います。

超音ジェット機 [DVD] - ラルフ・リチャードソン, アン・トッド, ナイジェル・パトリック, デヴィッド・リーン
超音ジェット機 [DVD] - ラルフ・リチャードソン, アン・トッド, ナイジェル・パトリック, デヴィッド・リーン

 音速飛行を可能にするジェット機作りを目指す

 航空会社社長と彼を取り巻く人々の

 運命を描いた本作は

 渋味と技巧に彩られたホームドラマであります。

 空&音速に魅入られた男たちと

 様々な葛藤を抱きながら

 彼らを見守る女たちの姿を

 活劇性と人間模様の均整を保ちながら

 写し出していくストーリー&演出は

 私に「愛&ロマンと狂気、信念と孤独感の秘めたる近似性」と

 アクションとホームドラマの特性が独特のバランスで

 共存する光景の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (万事解決のハッピー・エンドに属しつつも

 飽くなき人間の欲求に対する複雑な思いを感じさせる

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「武勇伝型陰性ホームドラマ」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 男の執念と女の愛情&苦悩、自然と科学

 SF的特殊効果とサスペンス技法がせめぎ合う本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。