映画に感謝を捧ぐ! 「札束無情」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はリチャード・フライシャー監督の「札束無情」に
感謝を捧げようと思います。
野球場で現金輸送車を襲った強盗四人と
彼らを追う刑事の運命を描いた本作は
合理的サービス精神に彩られた犯罪映画であります。
犯罪映画の定番要素を的確に押さえ
「強盗の物語」と「刑事の物語」を交錯させつつ
勢いよく進行するストーリー&演出は
私に暇つぶし規模のスケール感で
「犯罪映画的魅力」を最大限に発揮する妙技と
丹念に練り込まれた計画が
不運&愛憎によって崩壊していく悲劇の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(勧善懲悪の爽快感よりも欲に溺れた男の悲哀が
印象深い「敵将の最期」となっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級犯罪活劇」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
情味を抑制し、効率的に物語&映像を進行させるクールさと
娯楽的アクション&人間模様を集結させるサービス精神によって
犯罪映画の醍醐味と
映画史における「軽量級娯楽作品」の重要性を後世に示す
存在となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。