映画に感謝を捧ぐ! 「札束無情」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はリチャード・フライシャー監督の「札束無情」に

 感謝を捧げようと思います。

札束無情 [DVD] - チャールズ・マックグロー
札束無情 [DVD] - チャールズ・マックグロー

 野球場で現金輸送車を襲った強盗四人と

 彼らを追う刑事の運命を描いた本作は

 合理的サービス精神に彩られた犯罪映画であります。

 犯罪映画の定番要素を的確に押さえ

 「強盗の物語」と「刑事の物語」を交錯させつつ

 勢いよく進行するストーリー&演出は

 私に暇つぶし規模のスケール感で

 「犯罪映画的魅力」を最大限に発揮する妙技と

 丹念に練り込まれた計画が

 不運&愛憎によって崩壊していく悲劇の一形態を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (勧善懲悪の爽快感よりも欲に溺れた男の悲哀が

 印象深い「敵将の最期」となっている点も見逃せません。)

 まさに「軽量級犯罪活劇」の雄と呼ぶにふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 情味を抑制し、効率的に物語&映像を進行させるクールさと

 娯楽的アクション&人間模様を集結させるサービス精神によって

 犯罪映画の醍醐味と

 映画史における「軽量級娯楽作品」の重要性を後世に示す

 存在となった本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。