映画に感謝を捧ぐ! 「エイリアン・バトルロワイアル」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はコリン・ゼイズ監督の「エイリアン・バトルロワイアル」に
感謝を捧げようと思います。
エイリアン・バトルロワイアル LBX-625 [DVD] - ジェレミー・ロンドン, ロディ・パイパー, ジェシカ・アレクサンドラ・グリーン, キューレ・カーヴィン, コリン・ゼイズ
廃品置き場に潜むエイリアンを狙う
人々の運命を描いた本作は
SF映画史上屈指の緩やかで凶暴な珍作であります。
エイリアン系SF、ホラー、サメ映画、サスペンスに
ありがちな状況を力業で組み合わせ
バラエティ番組的笑いと
イタリア西部劇的暴力+お色気を詰め込むことによって
生を受けたストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「各種暇つぶし&悪食的娯楽要素」を
混ぜ合わせることによって生じる混沌と
「悲劇と笑劇の秘めたる近似性」を
映画的に表現する手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(便乗商品風味満載でありながら
「作品の精神」を見事に体現した邦題と
ヒロインとエイリアンの双方に「ハッピー・エンド」を
もたらすという離れ業に挑んだ幕切れとなっている点も
見逃せません。)
まさに「闇鍋系SF喜劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
創意工夫&やりたい放題感満載のエイリアンと
欲望渦巻く人間たちの闘いを
見世物的残酷性、ブラック・ユーモア性
小規模映画会社的節約&リサイクル精神の
限りを尽くして描くことに挑んだ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。