映画に感謝を捧ぐ! 「栄光の空戦」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回は「栄光の空戦」に感謝を捧げようと思います。

DVD>栄光の空戦 [戦争ドキュメント 33] (<DVD>)
DVD>栄光の空戦 [戦争ドキュメント 33] (<DVD>)

 アメリカ空軍とドイツ軍との戦いに関する

 一部を記録した本作は

 娯楽戦術性と資料性が交錯する記録映像であります。

 「善悪の二元論」的表現を避け

 ドイツ軍の立場&能力にも一定の理解を示しつつ

 「アメリカ空軍礼賛精神」を前面に出した語り口と

 残酷な部分を巧みに抽象化し

 アクション映画的活劇性&癒し的ユーモアを強調する

 映像技&編集術が一体となる光景は

 私に、娯楽映画技法と情報戦術による共同戦線の一形態と

 「空中撮影史」の一端を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (ヒーロー礼賛を抑制し「組織性」を重視する

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「空中系武勇伝」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 戦争の非情さを巧みに隠蔽し

 アメリカ空軍にとって好ましい部分を厳選する知略

 空中戦&空爆の真っ直中での記録映像作りを

 可能にする技術力

 「映像的分かり易さ」を可能な限り追求するサービス精神が

 感動と戦慄の入り交じった感触をもたらす本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。