映画に感謝を捧ぐ! 「沈黙の脱獄」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はドン・E・ファンルロイ監督の「沈黙の脱獄」に
感謝を捧げようと思います。
泥棒「ハーラン・バンクス」と彼を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
泥棒映画史上屈指の「ハッタリ精神&倹約精神」が
荒れ狂う作品であります。
復讐劇の王道に怪奇+神秘要素と
脱獄要素を添えたストーリー
省力化の一途をたどるS・セガール流武術
見世物感満載のカーチェイス&爆発が一体となる光景は
私に「S・セガール」の持つ存在力によって
突っ込み要素を隠蔽する戦術と
スリル&サスペンスよりも安心感に重きを置いた
アクション映画作りの一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「S・セガール=沈黙」という法則を最優先した邦題と
「ハッピー・エンド」によって様々な問題点を粉砕することによって
歴史が勝者にとって好ましい形へと編集される存在であることを
世に示した幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「優等生系+実験型復讐劇」の一翼を
担う作品であると言えるでしょう。
S・セガールのマイペースぶりを生かした「量産型主演作」の醍醐味
肉弾戦&近接での銃器使用に固執する男たちに降りかかる悲劇
泥棒の宿命、人々が刑務所に抱くイメージ
予知夢&魔術の小規模映画的活用法を象徴する本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。