映画に感謝を捧ぐ! 「ナチス 怒濤の侵略」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はフランク・キャプラ監督の「ナチス 怒濤の侵略」に

 感謝を捧げようと思います。

ナチス怒濤の侵略 [DVD] - ドキュメント第2次世界大戦
ナチス怒濤の侵略 [DVD] - ドキュメント第2次世界大戦

 アメリカ軍の記録映像「なぜ我々は闘うのか」の

 系列作となる本作は

 無意識の皮肉を放つ宣伝映像であります。

 ナチス・ドイツ軍の凶悪性を世に知らしめ

 徹底抗戦を促すために生を受けながら

 

 ナチス・ドイツの知略、テクノロジー、武勇を

 ブラック・ユーモア&アクション的に記録する存在という

 もう一つの顔を持ってしまうという光景は

 私に「残酷さと滑稽さの秘めたる近似性」

 「国家崩壊の過程」・「テクノロジー発展の弊害」を

 

 記録映像的に表現する手法と

 映像作品が作り手の意図を超えた存在へと

 変異する現象の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 

 (アメリカ軍の記録映像でありながらイギリス&フランスの勇姿を

 掲げる幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「ナチス・ドイツ流世界征服戦術入門」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 ナチス・ドイツ軍の絶頂期、大国に翻弄される中小国の悲哀

 アメリカ軍加入前の連合軍事情

 軍事宣伝映像戦術における「アニメーション技術」の重要性を

 後世に残す存在である本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。