映画に感謝を捧ぐ! 「よっぱらったフィリックス」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回は「よっぱらったフィリックス」に

 感謝を捧げようと思います。

フィリックス (ハリウッドへ行く) [DVD]
フィリックス (ハリウッドへ行く) [DVD]

 オットー・メスマーによって創作されたキャラクター

 「フィリックス・ザ・キャット」による主演作の一つとなる本作は

 軽量級でありながらも後年の映画界を導く存在となった

 アニメーション映画であります。

  

 フィリックス・ザ・キャットの持ち味と

 「酔っぱらい」目線の世界を映像化するという発想を

 融合させるという試みは

 私に「日常から映画の種子を見つけ出す」

 「飲酒に潜む危険要素を映画的に表現する」手法の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (1922年の映画「給料日」の流れを汲みつつ

 アメリカの銃社会ぶりをユーモラスに写し出す

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「精神世界映像化術入門」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 過度の飲酒によって

 冒険活劇とドタバタ喜劇を融合させた世界へと

 誘われたフィリックス・ザ・キャットの姿を

 軽快且つ見せ場主義的に映像化することによって

 後年の「飲酒&ドラッグ関連映画」に対する

 道しるべの一つとなった本作は

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。