映画に感謝を捧ぐ! 「沈まない三つの家」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は中野量太監督の「沈まない三つの家」に
感謝を捧げようと思います。
中野量太監督作品 沈まない三つの家/お兄チャンは戦場に行った! ? [DVD] - 松原菜野花, 椎名琴音, 小宮一葉, 内村遥, 中野量太
川の近くに住む家族三組の運命を描いた本作は
クールな技巧と人情味に彩られた人情劇であります。
「家族の崩壊と再生」という題材
「川&コンビニ」という場所が持つ特性の有効活用
三組の物語を段階的につなぎ合わせていく編集術が
一体となったストーリー&演出は
私に、純文学性と暇つぶし映画的合理性による共同戦線の一形態と
人生に宿る「神秘性&非情さ」の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(娯楽的高揚感を極限まで抑制し
渋味の利いたハッピー・エンドへと着地する
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級技巧派日常劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
複数の物語が段階的に繋がっていく醍醐味と
物語作りにおける
「舞台となった場所の持ち味を生かす事」
「適性範囲のスピード感&スケール感の維持」
重要性を象徴する本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。