映画に感謝を捧ぐ! 「同志X」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はキング・ヴィダー監督の「同志X」に
感謝を捧げようと思います。
「トンプソン」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
K・ヴィダー監督の持ち味と
融合することによって生を受けた風刺喜劇であります。
「サスペンス的状況をラブ・コメディ的に表現する」という
困難な命題を抱えながら
軽やかに進行するストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「過激さと緩やかさのせめぎ合い」と
「残酷さ&凶悪さと滑稽さの秘めたる近似性」の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(後年のヨーロッパ情勢を喜劇的に
先取りしたかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「恋愛入り政治風刺喜劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
政治的陰謀+言論統制+洗脳の恐怖
格差恋愛劇の魅力、1940年代前半のヨーロッパ事情
巻き込まれ映画&ドタバタ喜劇の醍醐味が絡み合う本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。