映画に感謝を捧ぐ! 「レジェンド・オブ・シュワルツェネッガー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はダン・コックス監督の
「レジェンド・オブ・シュワルツェネッガー」に感謝を捧げようと思います。
レジェンド・オブ・シュワルツェネッガー [DVD] - アーノルド・シュワルツェネッガー, ジェームズ・アドミアン, ダニエル・クレイグ, ダン・コックス
俳優「アーノルド・シュワルツェネッガー」に
関する一部を記録した本作は
奇策的にして過激な手法で
A・シュワルツェネッガーの光と闇に迫る記録映像であります。
アクション俳優A・シュワルツェネッガーの
生涯を題材にしたサクセス・ストーリーと見せかけて
彼の秘めたる商売人&策士要素と
暗黒面を世に示そうと試みる映像&語り口が
軽やかに進行する光景は
私に「2000年代前半のアメリカ」に潜む魔性の一端と
アクション俳優=非知性派というイメージに対する警鐘と
「対象を持ち上げつつ批判する」宣伝戦術の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(軽快且つ陽気な曲に乗せて繰り出される
A・シュワルツェネッガー批判の嵐が
政治風刺戦術の一端を示す幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級史劇系A・シュワルツェネッガー入門」の
称号にふさわしい作品であると言えるでしょう。
常に力を求めて猛進することによって
強靱な肉体、大いなる存在力、ビジネス的知略&貪欲さ
巧妙なる大衆操作術を兼ね備えた俳優&政治家となった
A・シュワルツェネッガーに対する軽やかで鋭い目線によって
英雄伝と政治風刺の入り交じった記録映像となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。