映画に感謝を捧ぐ! 「お兄チャンは戦場に行った!?」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は中野量太監督の「お兄チャンは戦場に行った!?」に
感謝を捧げようと思います。
中野量太監督作品 沈まない三つの家/お兄チャンは戦場に行った! ? [DVD] - 松原菜野花, 椎名琴音, 小宮一葉, 内村遥, 中野量太
戦場カメラマンを目指して家を飛び出した男と
妹の運命を描いた本作は
軽快にして渋い奇襲感を感じさせるホームドラマであります。
異常心理サスペンス風に幕を開けた後
人情劇へと急進していくストーリーと
段階的に緩やかな方向へと進む
演出が一体となる光景は
私に「娯楽映画的奇襲戦術」と
効率主義と人情味を共存させる試みの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(重要な問題を曖昧化しつつ
ハッピー・エンドへと着地する幕切れと
なっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級再生劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
サスペンス技法と人情劇技法、軽快さと渋味
男性心理と女性心理がせめぎ合う本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。