映画に感謝を捧ぐ! 「ボディガード(1948年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はリチャード・フライシャー監督の
「ボディガード(1948年版)」に感謝を捧げようと思います。
ボディガード [DVD] - ローレンス・ティアニー, リチャード・フライシャー
上司との対立によって警察を追われた男
「マイク・カーター」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
小技と躍動感に彩られたサスペンス映画であります。
巻き込まれサスペンスの王道に沿ったストーリーを
盛り上がるポイントを的確に押さえつつ
効率的に状況を進行させる作劇法
レコードなどの小道具を生かした小ネタ
白黒映像の特性を有効活用した雰囲気作り
各種映像技法を使いこなす技術力で補強することによって
味わいとスリル&サスペンスが高まっていく光景は
私に娯楽映画における「適性範囲のスケール感&スピード感維持」
「舞台&小道具を有効活用する事」の重要性を再認識しつつ
王道的な物語に個性を与える技法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(後年の企業犯罪を先取りした「真相」と
能天気なハッピー・エンドの中に「結婚に対する皮肉」を宿す
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「巻き込まれサスペンス技法入門」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
危機にあってもマイペースを貫く主人公&ヒロインの勇姿と
暇つぶし規模の枠内で様々な技を駆使していく
物語&映像が心地良い本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。