映画に感謝を捧ぐ! 「窓」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はテッド・テズラフ監督の「窓」

 感謝を捧げようと思います。

窓 [DVD] - ボビー・ドリスコル, アーサー・ケネディ, ポール・スチュアート, テッド・テズラフ, コーネル・ウールリッチ, ボビー・ドリスコル
窓 [DVD] - ボビー・ドリスコル, アーサー・ケネディ, ポール・スチュアート, テッド・テズラフ, コーネル・ウールリッチ, ボビー・ドリスコル

 コーネル・ウールリッチの小説「非常階段」

 もとにして作られた本作は

 暇つぶし映画要素と教訓劇要素が共存する

 サスペンス映画であります。

 巻き込まれサスペンスの方程式に沿って進行しつつ

 子供目線と大人目線、信頼と疑心の関係に関する

 一考察を放つストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「明確化すべき部分と抽象化すべき部分」を

 的確に区別する映像技&作劇法

 娯楽要素とメッセージ性の平和的共存

 「地形効果」を生かしたスリル&サスペンス生成術の

 

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (殺人者の凶悪さ&滑稽さ、主人公の勇敢さ

 主人公を見守り、支える人々の冷静さ&優しさが印象深い

 「決着の付け方」となっている点も見逃せません。)

 まさに「大人&子供論入り巻き込まれサスペンス入門」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 「アパート」という場所の特性を生かした見せ場作り

 「子供目線で見つめる大人社会」へのこだわり

 残酷な場面を曖昧化し、要所以外を効率的に処理する事によって

 ストーリー展開の躍動感を維持しつつ

 鑑賞者の想像力を刺激する技術力によって

 後年のサスペンス映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。