映画に感謝を捧ぐ! 「インターセプター 地底迷宮のデスレース」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はチャーリー・スティーズ監督の

 「インターセプター 地底迷宮のデスレース」に感謝を捧げようと思います。

インターセプター 地底迷宮のデスレース [DVD] - コスタ・チャード, エドワード・カールトン, ケイト・ディヴィス・スピーク, バリントン・デ・ラ・ロッシュ, チャーリー・スティーズ
インターセプター 地底迷宮のデスレース [DVD] - コスタ・チャード, エドワード・カールトン, ケイト・ディヴィス・スピーク, バリントン・デ・ラ・ロッシュ, チャーリー・スティーズ

 地底世界を支配する暴君に立ち向かう

 

 人々の運命を描いた本作は

 未来形SF史上屈指の「閉塞感&迷宮感」を

 感じさせる怪作であります。

 状況設明&登場人物数を極限まで抑制し

 感動誘発的場面、SF+史劇的ハッタリ、娯楽映画的アクションを

 つなぎ合わせたストーリー&キャラクター造形と

 時系列操作、細切れ的表現法、幻惑的色彩によって

 状況把握の難易度を高めていく演出が一体となる光景は

 私に、鑑賞者と登場人物が混乱&苦痛を共有する感覚と

 「人員、空間、特殊効果を節約した未来形SF作り」の

 究極形態を目指す試みの一形態を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「王道的名台詞」によって様々な問題を隠蔽し

 ハッピー・エンドの装飾を纏う幕切れと

 なっている点も見逃せません。) 

 まさに「精神迷宮&陰性アトラクション系SF」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 ハッタリ&便乗商品間溢れる邦題

 安物感&閉塞感溢れる映像

 各種娯楽映画にありがちな要素を継ぎ接ぎした後

 勢い任せに突き進むストーリー展開が混ざり合うことによって生じる

 「無意識のブラック・ユーモア」を堪能させてくれる本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。