映画に感謝を捧ぐ! 「クライム・エース」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジム・ドイル監督の「クライム・エース」に
感謝を捧げようと思います。
クライム・エース LBX-728 [DVD] - ロン・ムーデ, レスリー・ジョセフ, トム・ワット, ジェレミー・エドワーズ, ジム・ドイル
犬2匹の誘拐を企む男たちと
彼らを取り巻く人々の運命を描いた本作は
暴力&陰謀とブラック・ユーモアが絡み合う犯罪映画であります。
犯罪映画の定番とコメディ的発想を
融合させることによって生を受け
軽快且つユーモラスに進行するストーリー
スリル&サスペンスと和やかさが独特のバランスで共存する演出
極道的ムードと庶民的ムードを兼ね備えたキャラクター造形が
一体となる光景は
私に「凶悪さと滑稽さを結ぶ絆」と
犯罪の虚しさ&暴力の増幅性を映画的に表現する手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(清々しいほどの「便乗商品風味」に満ちた邦題と
心和むハッピー・エンドと謎めいた雰囲気が
混ざり合った幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級庶民派犯罪映画」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
生活苦、日常への不満、虚栄の代償
愛犬への思いによって
犯罪映画の世界に染まっていく人々の姿を
技巧的且つ軽やかに描いていく本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。