映画に感謝を捧ぐ! 「黒の秘密」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はアーチー・L・メイヨ監督の「黒の秘密」に
感謝を捧げようと思います。
ギャング映画 コレクション 最後のギャング DVD10枚組 ACC-191 - エドワード・G・ロビンソン, ジェームズ・スチュワート, ハンフリー・ボガート, アイリーン・マニング, ジェーン・ブライアン, ジェーン・ワイマン, ディック・フォラン, ジェームズ・キャグニー, ラルフ・ベラミー, ケイ・フランシス, リュー・エアーズ, ジョーン・ブロンデル, エドワード・ルドウィグ, ルイス・セイラー, ロイド・ベーコン, アーチー・L・メイヨ, ジェームズ・キャグニー, ラルフ・ベラミー, ケイ・フランシス, リュー・エアーズ, ジョーン・ブロンデル
右翼系過激派組織の一員となった男
「フランク・テイラー」と彼を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
暇つぶし映画技法と社会派映画精神の共存に挑んだ
過激作であります。
善良な男が仕事上の不満から過激思想に染まり
暴力&憎しみの底なし沼へと沈んでいく姿を
サスペンス技法と効率主義に基づいて描いていく
ストーリー&演出は
私に、愛国心が憎悪&野心によって歪められていく現象
個人的不満を「社会正義」であるかのように装った人間特有の狂気
アメリカが抱える人種問題を映画的に表現する試みと
娯楽映画的映像技&編集技と
社会派的メッセージによる共同戦線の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(アクション映画的ハッピー・エンドに背を向けて
哀愁とアメリカ礼賛精神が絡み合う
幕切れへと着地している点も見逃せません。)
まさに「アメリカ人種抗争&教材映画入門」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
大衆娯楽的サービス精神とアメリカの病理に迫る精神
サスペンス風味とホームドラマ風味の両立を図ることによって
後年の社会派映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。