映画に感謝を捧ぐ! 「ネリー・世界と寝た女」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はアンヌ・エモン監督の
「ネリー・世界と寝た女」に感謝を捧げようと思います。
ネリー 世界と寝た女 [DVD] - ミレーヌ・マッケイ, アンヌ・エモン, アンヌ・エモン, ジョゼ・デエー, マチュー・ブシャール=マロ, ミレーヌ・マッケイ, ミカエル・グアン, ミリア・コルベイユ=ゴーブロー, フランシス・ルプレイ, シルヴィー・ドゥラポ, エマニュエル・シュワルツ
作家「ネリー・アルカン(イザベル・フォルティエ)」の
生涯&作品をもとにして作られた本作は
相反する要素が複雑に絡み合う実話系映画であります。
作家の人生と作品世界、エロティシズムと文学性
性的欲求と死への衝動が幻惑的且つ静かにせめぎ合う
ストーリー&演出は
私に物語と現実を結ぶ絆・創作者の心理
ポルノ要素と純文学要素による共同戦線
複数の物語を段階的に融合させていく技法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(映画史上屈指の「穏やかな悲劇的結末」と
呼びたくなるような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「女系破滅型作家伝」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
性的でありながらも品のある台詞&セックス・シーンと
サスペンス的映像技の数々を駆使して
奔放&過激な作風の中に
繊細な魂を宿す作家の運命を写し出す本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。