映画に感謝を捧ぐ! 「たのしい知識」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャン=リュック・ゴダール監督の
「たのしい知識」に感謝を捧げようと思います。
たのしい知識 [DVD] - ジュリエット・ベルト, ジャン=ピエール・レオ, ジャン=リュック・ゴダール
夜の部屋で語り合う男女2人の運命を描いた本作は
神秘性、思想性、舞台性が交錯する室内劇であります。
男女2人の論争を曖昧且つクールに写しつつ
実在の絵&声、文学的&政治宣伝的メッセージを
挿入することによって生じる科学反応は
私に政治宣伝&記録映像、純文学、舞台劇が
入り交じったかのような世界と
作り手の思いが「映画の理」を破壊しかねない領域へと
進行する現象の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(本作を作り、世に送った理由すら「鑑賞者」の心にゆだねるという
大胆さに圧倒される幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「舞台劇&記録映像型社会派文学」の称号にふさわしい
作品であると言えるでしょう。
1960年代文化、各種芸術&映像作品技法
実在する映像&音声
作り手の「内なる宇宙」の融合を感じさせる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。