映画に感謝を捧ぐ! 「荒野の三悪人」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はウィリアム・D・ラッセル監督の「荒野の三悪人」に

 

 感謝を捧げようと思います。

荒野の三悪人 [DVD] - ロバート・ライアン
荒野の三悪人 [DVD] - ロバート・ライアン

 北軍少佐「ジェフ・クラントン」と彼を取り巻く人々の

 運命を描いた本作は

 娯楽的知略と教訓性が絡み合う西部劇であります。

 無法者系西部劇の王道に実在の無法者を挿入し

 敵将のキャラクター造形に愛憎劇要素を

 加えることによって生成されたストーリー&演出は

 私に「戦時的価値観と戦後的価値観のせめぎ合い」

 「暴力性の増幅による大義名分の揺らぎ」を

 

 西部劇的に表現する手法と

 情報戦&兵糧攻め的復讐法の一形態を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (敵軍の撃破よりも「新たなる人生への旅立ち」に

 重きを置いた幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「大衆食堂+教訓劇的西部劇」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 暇つぶし規模のスケール感&スピード感と

 勧善懲悪要素を維持し

 殺人を抑制したスリル&サスペンスを追求しつつ

 アメリカの「過渡期」を写し出す本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。