映画に感謝を捧ぐ! 「再会のパリ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジュールズ・ダッシン監督の「再会のパリ」に
感謝を捧げようと思います。
再会のパリ [DVD] - ジョーン・クロフォード, ジョン・ウェイン, フィリップ・ドーン, レジナルド・オーエン, アルバート・バッサーマン, ジョン・キャラダイン, ジュールス・ダッシン, ジョゼフ・L・マンキーウィッツ, チャールズ・ホフマン, ジャン・ラスティグ, ジョーン・クロフォード
ナチス・ドイツ軍に占領されたパリで暮らす女性「ミシェル」と
彼女を取り巻く人々の運命を描いた本作は
アメリカ映画的戦術性&荒々しさによって
第2次大戦期のフランス事情を描いていく戦争映画であります。
愛憎劇要素とスパイ映画要素を融合させ
段階的に状況を複雑化させつつ
娯楽的サービス精神&躍動感と
連合軍礼賛&ナチス・ドイツ軍批判によって
各種問題点を補いながら進行する
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「軍事宣伝と娯楽的サービスの両立」と
男の無器用な愛情表現&女の剛胆さの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ユーモアとシリアスの均整を保ち
ハッピー・エンドの装飾を纏いつつ
「スパイ」の熱気&孤独を写し出す
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「恋愛劇入りスパイ系戦争映画」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
登場人物の大半が「フランス人&ドイツ人」であるにもかかわらず
英語を多用する状況を力業で押し通す豪快さと
戦いに生きる男性&女性の心理と
ナチス・ドイツ軍のフランス支配戦略に迫る
知略を兼ね備えた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。