映画に感謝を捧ぐ! 「高原児(1947年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
2020年最後となる今回は
ラオール・ウォルシュ監督の「高原児(1947年版)」に
感謝を捧げようと思います。
高原児 [DVD] - デニス・モーガン, ジェーン・ワイマン, ブルース・ベネット, ラオール・ウォルシュ, デニス・モーガン
「詩人」と称する盗人を追う男
「ジム・ワイリー」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
複数の時代性が娯楽的に交錯する西部劇であります。
西部劇と探偵小説の持ち味を融合させた
ストーリー&演出、キャラクター造形が
複雑且つ軽やかに進行する光景は
私に「西部劇的豪快さ」と「探偵小説的複雑さ」を
共存させる試みと
知能犯特有の「自己顕示欲と自己防衛本能のせめぎ合い」を
映画的に表現する手法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(法治的解決と武闘派的解決
優等生気質とアウトロー気質が複雑に絡み合う
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「巻き込まれ探偵型西部劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
西部劇的移動&銃撃アクション+装飾と
極道映画的人間模様による共同戦線を可能とした本作と
生きて映画を見ることのできる幸せと
今年1年「西村哲也の弁護系映画論」をご覧下さった
皆さんに深い感謝を!!!。
追伸 来年も「西村哲也の弁護系映画論」を
よろしくお願いします。