映画に感謝を捧ぐ! 「ウラジミールとローザ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はジガ・ヴェルトフ集団の

 「ウラジミールとローザ」に感謝を捧げようと思います。

ウラジミールとローザ [DVD] - ジャン=リュック・ゴダール(ウラジミール), ジャン=ピエール・ゴラン(ローザ), イヴ・アルフォンソ, ジュリエット・ベルト, アンヌ・ヴィアゼムスキー, ジャン=リュック・ゴダール
ウラジミールとローザ [DVD] - ジャン=リュック・ゴダール(ウラジミール), ジャン=ピエール・ゴラン(ローザ), イヴ・アルフォンソ, ジュリエット・ベルト, アンヌ・ヴィアゼムスキー, ジャン=リュック・ゴダール

 1968年の「シカゴ・エイト裁判」をもとにして作られた本作は

 実話系映画史上屈指の「奔放ぶり&狂熱」に

 包まれた作品であります。

 アメリカの暗部を象徴する裁判に関する

 記録&分析という名の下に

 様々な社会&映画風刺的メッセージと

 視覚&聴覚的挑発の限りを尽くしていく

 映像&語り口は

 私に「映像作品」の枠から解放された描写法と

 資本主義社会の魔性に抗う闘志が

 融合することによって生じる科学反応の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (娯楽映画的盛り上げと社会派的メッセージ性が

 驚異的なバランスで並び立つ幕切れとなっている点も

 見逃せません。)

 まさに1960~70年代の世界を覆う反抗気質を象徴する

 「実話系映画型社会&革命論」の一つであると言えるでしょう。

 ヨーロッパ映画史上屈指の過激派創作集団

 「ジガ・ヴェルトフ集団」の最終章となる本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。