映画に感謝を捧ぐ! 「ロード・インフェルノ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はルドウィック・クラインス監督の
「ロード・インフェルノ」に感謝を捧げようと思います。
ロード・インフェルノ [DVD] - ユルン・スピッツエンベルハー, ルドウィック・クラインス, ルドウィック・クラインス, アーノルド・ヘスレンフェルト, バート・ポット, バート・ジェイコブス, ユルン・スピッツエンベルハー, アニエック・フェイファー, ウィレム・デ・ウルフ
夫の実家を目指す4人家族の運命を描いた本作は
道中劇と異常心理劇の特性が
豪快且つ軽やかに絡み合う一作であります。
「激突!」・「ヒッチャー」・「フォーリング・ダウン」
「ロードキラー」の特性を組み合わせたストーリー&演出と
好感の持てる登場人物を極限まで抑制した
キャラクター造形が一体となる光景は
私に「日常」に潜む危険要素と
正義を振りかざす人間特有の狂気を
アクション映画的に誇張して表現する試みの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(肩すかし的ハッピー・エンドと見せかけて
敵役の逃走術&執念に驚かされる
幕切れへと着地している点も見逃せません)
まさに「軽量級抗争系道中劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
被害者であるにもかかわらず「同情」を抱きにくい
性格を持つ主人公一家と
凶悪な倫理観を持った「謎の男」との対決よりも
彼らの闘いに翻弄される地元住人&警察の悲哀が
印象深いという怪現象を放つ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。