映画に感謝を捧ぐ! 「ジャニス」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はハワード・オーク監督の「ジャニス」に
感謝を捧げようと思います。
ジャニス [DVD] - ジャニス・ジョプリン, サム・アンドリュー, ハワード・オーク
歌手「ジャニス・ジョブリン」に関する一部を記録した本作は
スターへの愛と文学性が技巧的且つクールに
絡み合う記録映像であります。
J・ジョブリンのコンサート映像とインタビュー映像&舞台裏を
交錯させる手法を駆使しながら
状況説明的語り口を極限まで抑制しながら
映像を進行させるという試みは
私に大衆性と芸術性を兼ね備えた「スター」の魅力と
インタビューと作品を交互に鑑賞することによって
作り手の思いを汲み取る機会作りの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(彼女の「最期」には触れず
生き様を示す写真のみを掲載することによって
静かなる哀愁に包まれた幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「J・ジョブリン入門」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
「太く短い」創作者人生を突き進んだ女性の勇姿と
彼女が世に送った作品を後世に残そうとする思いと
第3者による「解説」を抑制し、彼女と仲間たちの声を
静かに伝えていく記録映像技法を兼ね備えた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。