映画に感謝を捧ぐ! 「帰郷(1948年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマーヴィン・ルロイ監督の「帰郷(1948年版)」に
感謝を捧げようと思います。
戦争映画 パーフェクトコレクション 攻撃命令 DVD10枚組 ACC-080 - フランチョット・トーン, マレーネ・ディートリッヒ, フレッド・マクマレイ, アンナ・ニーグル, ジョン・ミルズ, ラルフ・リチャードソン, クラーク・ゲイブル, フランク・ラヴジョイ, ジョーン・クロフォード, グラント・テイラー, ビリー・ワイルダー, ジョセフ・フォン・スタンバーグ, ウィリアム・A・ウェルマン, ハーバート・ウィルコックス, ロイ・ウォード・ベイカー, ヴァーノン・ソーウェル, ゴードン・ウェルスリー, マーヴィン・ルロイ, ジョセフ・H・ルイス, ジュールス・ダッシン, チャールズ・ショーヴェル
軍医「ユリシーズ・ジョンソン」と彼を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
静かなる知略&葛藤に彩られた戦争映画であります。
「戦場での軍医」目線と「残された家族」目線
戦争映画要素と恋愛映画要素、効率主義と見せ場主義
過激なメッセージと倫理規定への配慮が
複雑に絡み合うストーリー&演出、キャラクター造形は
私に、戦意高揚とも反戦メッセージとも一味違う戦争映画作りと
「複雑化していく状況を巧妙にまとめ上げる」
「性的&背徳的な部分を映像的に抽象化する」技法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドに属しつつも苦味の利いた
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「人情+愛情系戦争映画」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
上品でありながらも貪欲な娯楽的サービス精神&技術によって
戦争が人心&社会に与える影響と
アメリカの医療事情&サクセス精神に潜む暗部を写し出す本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。