映画に感謝を捧ぐ! 「マスク・オブ・デビル」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はスコット・ザカリン監督の「マスク・オブ・デビル」に
感謝を捧げようと思います。
マスク・オブ・デビル [DVD] - マット・キースラー, ジョナサン・シルヴァーマン, アラナ・ユーバック, シエナ・ゴインズ, デズモンド・アスキュー, ジョン・ルビンスタイン, スコット・ザカリン
ロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説
「ジキル博士とハイド氏」をもとにして
2007年に作られた本作は
古典怪奇文学と時代の流れが絡み合う一作であります。
「ジキル博士とハイド氏」の世界と
融合することによって生を受けた
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に文学風味と見世物風味、ホラー要素とSF要素
性的欲求と科学者的欲求が織りなす
せめぎ合いの一形態を目の当たりにする
機会をもたらしました。
(「ジキル博士とハイド氏」ならではの哀愁よりも
ホラー映画的思わせぶりを重んじた
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに怪奇文学気質と安物感が独特のバランスで並び立つ
2000年代型「ジキル博士とハイド氏」であると言えるでしょう。
アメリカ的価値観&装飾
軽量級CGが生み出す「暴力的ブラック・ユーモア風味」
細切れ的映像表現によって生成された
暴力描写&精神描写特有の「胡散臭さ」
軽量級ポルノ的性描写が一堂に会して
幾度となく映画化された「ジキル博士とハイド氏」を
2000年代に甦らせた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。