映画に感謝を捧ぐ！ 「ナポリのそよ風（１９３７年版））

　映画弁護人ＧＨＭ（西村哲也）です。

　今回はマリオ・カメリーニ監督の「ナポリのそよ風（１９３７年版）」に

　感謝を捧げようと思います。

イタリア映画 コレクション 越境者 DVD10枚組 ACC-198 - ラフ・ヴァローネ, エレナ・ヴァルツィ, ペッピノ・デ・フィリッポ, カルラ・デル・ポッジョ, シルヴァーナ・マンガーノ, アメデオ・ナザーリ, ヴィットリオ・デ・シーカ, アッシア・ノリス, ジャック・セルナス, アンナ・マニャーニ, ロッサノ・ブラッツィ, エチカ・シューロー, フランコ・インテルレンギ, ナンド・ブルーノ, ジュゼッペ・グリーノ, アイーダ・ベリア, アウグスト・バッソ, エレナ・フォンディ, ピエトロ・ジェルミ, アルベルト・ラトゥアーダ, フェデリコ・フェリーニ, ドゥイリオ・コレッティ, マリオ・カメリーニ, ウィリアム・ディターレ, ミケランジェロ・アントニオーニ, ルイジ・ザンパ, アレッサンドロ・ブラゼッティ, ロベルト・ロッセリーニ

　休暇中に出会った女性に魅了された男

　「ジャンニ」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

　娯楽文化の過渡期を象徴する恋愛喜劇であります。

　格差恋愛劇、潜入捜査劇、観光旅行映画の

　王道を融合させる事によって生を受けた後

　舞台劇技法と映画技法を状況に応じて使い分け

　見せ場主義と効率主義の均整を保ちながら

　進行するストーリー＆演出、キャラクター造形は

　私に「旅行」が人心に与える影響と

　上流社会感覚と庶民感覚のせめぎ合いを

　映画的に表現する試みと

　暴力＆犯罪に依存しないスリル＆サスペンス生成術の

　一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

　（男女関係における「身の丈にあった選択＆情報操作の重要性」を

　世に示すかのような幕切れとなっている点も見逃せません。）

　まさに「格差系＆観光旅行系恋愛劇入門」の一翼を担う

　作品であると言えるでしょう。

　甘いロマンス、和やかで苦味の利いたユーモア

　観光旅行＆異文化交流の光と闇、ヨーロッパ上流社会事情

　舞台劇的編集術が一堂に会した本作と

　生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を！！！。