映画に感謝を捧ぐ! 「将軍暁に死す」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はルイス・マイルストン監督の「将軍暁に死す」に
感謝を捧げようと思います。
将軍暁に死す [DVD] - ゲイリー・クーパー, ルイス・マイルストン, ゲイリー・クーパー, マデリン・キャロル, エイキム・タミロフ, クリフォード・オデッツ
中国制覇を企む男「ヤン将軍」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
アメリカの対外認識&娯楽精神を象徴する
スパイ映画であります。
スター主義に基づいて
アクション・サスペンス・ロマンス・ホームドラマを
総動員するサービス精神と
アメリカ映画界の自国礼賛精神と
「中国」に対する認識の一端が
融合することによって生を受けた
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に、東洋的装飾と西洋的活劇文化が
独特のバランスで並び立つ光景と
金銭&愛情が人間に与える影響力を
映画的に表現する手法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(独裁者特有の自己顕示欲&配下に対する精神支配を
逆手に取った「逆転勝利」に圧倒される
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「異文化交流系冒険型スパイ映画」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
西洋流スパイ活劇の王道と
1930年代アメリカの「中国」に対する思い
主演男優G・クーパーの放つ活劇ヒーロー風味
敵将に扮したA・タミロフの硬軟合わせ持つ怪演が一堂に会し
後年の「007シリーズ」などに通じる道を切り開いた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。