映画に感謝を捧ぐ! 「アリバイ(1937年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はピエール・シュナール監督の
「アリバイ(1937年版)」に感謝を捧げようと思います。
フランス映画 パーフェクトコレクション フィルム・ノワール 真夜中まで DVD10枚組 ACC-211 - マルセル・ムールジ, レイモン・ペルグラン, モーリス・シュヴァリエ, マリー・デア, ピエール・ルノワール, ルイ・ジューヴェ, マドレーヌ・ロバンソン, フェルナン・ルドー, ルネ・フォール, エリッヒ・フォン・シュトロハイム, ジャニー・オルト, フェルナンデル, ベルト・ボヴィ, ピエール・フレネー, ミシェル・アルファ, マリア・モンテス, ジャン=ピエール・オーモン, リリー・パルマー, マルセル・エラン, シモーヌ・シニョレ, アレクサンダー・リニョオ, フェルナン・グラヴェ, エドウィジュ・フィエール, アンドレ・カイヤット, ロバート・シオドマク, アンリ・ドコアン, クリスチャン=ジャック, ピエール・シュナール, カルロ・リム, ジョルジュ・ラコンブ, フランソワ・ヴィリエ, ジャン・サシャ, ロバート・シオドマク
予言者「ヴィンクラー博士」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
様々な感情&要素が軽やかに交錯する犯罪映画であります。
愛と疑心、知略と暴力、クールさと魔性が
絡み合ったストーリー&演出、キャラクター造形が
俳優&女優陣の怪しげな魅力を生かしつつ
軽やかに進行する光景は
私に怪奇とは異なる「妖気」を感じさせる映像技と
真相究明よりも頭脳戦に重きを置いた
サスペンス映画作りの一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ヒロイン&刑事の運命よりも
窮地に立たされても紳士性を保とうとする
殺人者の「最期」が印象深い幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級心理戦系サスペンス」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
サイレント映画時代を彩る怪物的俳優&監督
E・V・シュトロハイムの存在力と
活劇的アクション・シーン&ホラー的残酷性を抑制しつつ
スリル&サスペンスを醸し出す映像技が冴え渡る本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。