映画に感謝を捧ぐ! 「ホラー・パーティー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はロス・ハーゲン監督の「ホラー・パーティー」に
感謝を捧げようと思います。
ホラー・パーティ [DVD] - アレクサンドラ, ジョン・ヘイドン, ロス・ハーゲン
謎の女性「ヘカテ」と彼女を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
ホラー史上屈指の「やりたい放題感」に彩られた
大珍作であります。
複数の怪談を力業でつなぎ合わせ
幻惑感満載の映像表現、怪しげ且つユーモラスな音楽
複数の物語を段階的につないでいくと見せかけて
肩すかしを食わせる作劇法を駆使しながら進行する
ストーリー&演出は
私に「怪奇系短編集」に翻弄される感覚と
ホラー映画の持つ「物語的懐深さ」の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(現実と物語の境目を認識することの重要性を
和やかに示すかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「心理迷宮型短編集系ホラー」の究極形態を
感じさせる作品であると言えるでしょう。
ホラー専門の映画館、狂気の博覧会
放送事故的表現法に関する実験場を
覗き見るかのような感覚を誘発する本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。