映画に感謝を捧ぐ! 「無限の青空」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はハワード・ホークス監督の「無限の青空」に
感謝を捧げようと思います。
無限の青空 [DVD] - ジェームズ・キャグニー, パット・オブライエン, ジューン・トラヴィス, スチュアート・アーウィン, バートン・マクレーン, アーサー・エディソン, ハワード・ホークス, フランク・ウィード, ジェームズ・キャグニー
フランク・ウィードの同名舞台劇をもとにして作られた本作は
巧妙にして生真面目な映画技術と
J・キャグニー&P・オブライエンの名コンビぶりが
冴え渡る飛行機映画であります。
H・ホークス監督作の持ち味である「男気&華麗なるヒロイン」と
飛行機映画的スリル&サスペンスを的確に押さえつつ
適正なるスケール感&スピード感を保ちながら進行する
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「王道性と個性をバランス良く配合する」
「俳優&女優陣の持ち味を引き出す」映画作りと
冒険活劇的魅力と人情劇的魅力
舞台劇技法と映画技法による共同戦線の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(アウトロー系主人公の運命を意図的に抽象化し
生真面目系主人公の活躍を前面に出しつつ
天候に関する吉報を挿入することによって
勇壮感と渋味が交錯する幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「人情派飛行機映画」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
特殊効果を駆使したアクション・シーンを極限まで抑制し
人間関係に重きを置きながらも
大衆娯楽的魅力を維持し続ける作劇法&映像技によって
後年の飛行機映画に対する「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝!!!。