映画に感謝を捧ぐ! 「グッド・シリアルキラー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はヘンリー・ジェイコブソン監督の
「グッド・シリアルキラー」に感謝を捧げようと思います。
グッド・シリアルキラー [DVD] - ショーン・ウィリアム・スコット, ヘンリー・ジェイコブソン, ヘンリー・ジェイコブソン, アヴラ・フォックス・ラーナー, ウィル・ホンリー, ジェニファー・ドン, ショーン・ウィリアム・スコット, マリエラ・ガリガ, デイル・ディッキー, クリスティー・ハーリング, レイモンド・アレクサンダー・チャム・Jr
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
善性と魔性がせめぎ合う異常心理サスペンスであります。
「サイコ」・「シリアル・ママ」・米ドラマ「デクスター」の
特性を融合させる事によって生を受けた
ストーリー&演出、キャラクター造形が
見世物的且つ技巧的に進行する光景は
私にホームドラマの人情味とサスペンスの恐怖が
独特のバランスで共存する現象と
「勧善懲悪系アクション」に対する皮肉&警鐘の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(極道映画とホームドラマのハッピー・エンドを
融合させたかのような幕切れが
和やかさと残虐性が静かに絡み合うかのような
余韻を感じさせる点も見逃せません。)
まさに「家族&正義論系サスペンス」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
精神的に不安定な親を持ってしまった子供と
子育ての過酷さに苦しむ新米ママの悲劇を
ホラー的残虐性、陰性ホームドラマ的人間模様
サスペンス的心理戦を組み合わせながら描くことに挑んだ本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。