映画に感謝を捧ぐ! 「愛のめぐりあい」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はミケランジェロ・アントニオーニ監督の
「愛のめぐりあい」に感謝を捧げようと思います。
愛のめぐりあい ジョン・マルコヴィッチ ソフィー・マルソー HBX-107 [DVD] - ジョン・マルコヴィッチ, ソフィー・マルソー, ファニー・アルダン, キアラ・カゼッリ, ミケランジェロ・アントニオーニ, ヴィム・ヴェンダース
新作の構想を練るために旅をする映画監督と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
野性と文学性が絡み合う短編集型恋愛映画であります。
道中劇的風景描写、ポルノ的お色気、愛憎劇的男女模様
サスペンス的謎、文学的語り口が融合した
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に大衆娯楽性と純文学性が
独特のバランスで共存する光景と
愛の多様性&創作者の心理を映画的に表現する試みの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(主人公の「心の声」とホラー的妖気を感じさせる映像を
融合させる事によって
映画作りに生きる人間が抱える苦悩&静かなる熱気を
写し出すかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「道中劇型愛情&芸術論」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
人間模様重視でありながらも寡黙に進行するストーリー展開と
絵画的美しさを感じさせる映像によって
様々な愛の形を描き出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。