映画に感謝を捧ぐ! 「地の果てを行く」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジュリアン・デュヴィヴィエ監督の
「地の果てを行く」に感謝を捧げようと思います。
地の果てを行く [DVD] - アナベラ, ジュリアン・デュヴィヴィエ, アナベラ, ジャン・ギャバン, ロベール・ル・ヴィガン, レイモン・エーモス, ジュリアン・デュヴィヴィエ, シャルル・スパーク
スペイン外人部隊の一員となったフランス人
「ピエール・ジリエト」と彼を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
詰め込み的でありながらも渋味の利いた
戦争映画であります。
犯罪サスペンス、、観光旅行映画
男の友情劇、ロマンス、戦争映画要素を網羅しつつ
軽快さと上品さの均整を保ちながら進行する
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「各種娯楽的サービス」と文学的渋味による共同戦線と
軍隊生活&戦いが人間に与える心理的影響を
映画的に表現する試みの一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(アメリカ流西部劇&戦争映画的ハッピー・エンドを皮肉りつつ
反戦メッセージを放つかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ジャンル放浪型戦争映画」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
「外人部隊」で忌まわしき過去を葬り
再出発を図ろうとする男たちの思い
異国で見いだした「愛」に生きようとする女の思い
極限状態に追い込まれた兵士たちの心理を
様々な娯楽技法を使い分けながら描いていく本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。