映画に感謝を捧ぐ! 「フィフス・パッセンジャー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はスコット・ベイカー監督の

 「フィフス・パッセンジャー」に感謝を捧げようと思います。

フィフス・パッセンジャー [DVD] - モーガン・ラリア, ティム・ラス, マリナ・サーティス, ダグ・ジョーンズ, アーミン・シマーマン, マヌ・インティライミ, ハナ・ハタエ, スコット・ベイカー
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 小型の脱出用宇宙船に乗り込んだ

 男女5人の運命を描いた本作は

 

 省力&節約的作品世界の中に 

 様々な戦術&メッセージ性を宿す

 宇宙系SFであります。

 「記憶を映像化するテクノロジー」という設定を駆使して

 幻惑的な映像表現、状況設明の抑制

 記号的なキャラクター造形に一定の説得力を持たせつつ

 社会派的メッセージと見世物的映像の両立を

 試みたストーリー&演出は

 私に「記憶」に関する一考察と

 SF的ハッタリ精神、サスペンス的どんでん返し主義

 暇つぶし作品的節約精神による平和的共存の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (皮肉の効いたハッピー・エンドとホラー映画的思わせぶり感が

 静かに融合した幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「空間&人員抑制+複数属性融合型SF」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 暇つぶし規模のスケール感&スピード感で

 1979年の映画「エイリアン」の流れを汲みつつ

 未来形SF的階級構想を取り入れながら

 2000年の映画「メメント」に通じる要素を取り込むという

 離れ業に挑んだ本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。