映画に感謝を捧ぐ! 「天使の顔」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はオットー・プレミンジャー監督の

 「天使の顔」に感謝を捧げようと思います。

天使の顔 [DVD] - ロバート・ミッチャム, ジーン・シモンズ, モナ・フリーマン, オットー・プレミンジャー, ロバート・ミッチャム
天使の顔 [DVD] - ロバート・ミッチャム, ジーン・シモンズ, モナ・フリーマン, オットー・プレミンジャー, ロバート・ミッチャム

 豪邸で両親&使用人と共に暮らす女性「ダイアン」と

 救急車の運転手をしている元レーサー「フランク」の運命を描いた本作は

 上品で過激な皮肉に彩られた愛憎劇であります。

 豪快さ、知略、上品さに溢れた女性陣と

 彼女たちの思いに翻弄される男性陣が織りなす

 

 華やかでありながらも危険なロマンス&日常を

 サスペンスとラブストーリーの技法をバランス良く配合しながら

 描いていくストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「ロマンスとサスペンス、愛と狂気を結ぶ絆」を

 映画的に表現する試みと

 「女性不信的作劇法」の一形態を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (悪女の執念と運命の持つ繰り返し性を

 静かに写し出す幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「女難系愛憎劇」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 O・プレミンジャー監督の挑発精神と

 J・シモンズ&R・ミッチャムの怪しげな魅力によって

 悪女劇の王道に即しつつ

 女性&法律に対する痛烈なる皮肉を放つ存在となった本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。