映画に感謝を捧ぐ! 「カビリア」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョヴァンニ・パストローネ監督の
「カビリア」に感謝を捧げようと思います。
イタリア映画 コレクション 2ペンスの希望 DVD10枚組 ACC-209 - マリア・フィオーレ, ヴィンセンツォ・ムゾリーニ, ヴィットリオ・デ・シーカ, ピア・アンジェリ, ジーノ・レウリーニ, ジーナ・ロロブリジーダ, レナート・バルディーニ, シルヴァーナ・マンガーノ, ラフ・ヴァローネ, ヴィットリオ・ガスマン, ルチア・ボゼー, アンドレア・ケッキ, ジーノ・チェルヴィ, リディア・クァランテ, ウンベルト・モッツァート, アンナ・マニャーニ, マッシモ・ジロッティ, トト, マリオ・カステラーニ, イヴォンヌ・サンソン, ミケラ・ベルモンテ, レナート・カステラーニ, レオニード・モギー, ピエトロ・ジェルミ, アルベルト・ラトゥアーダ, ミケランジェロ・アントニオーニ, ジョヴァンニ・パストローネ, マリオ・カメリーニ, ルイジ・コメンチーニ, アレッサンドロ・ブラゼッティ, ロベルト・ロッセリーニ
紀元前264年~146年のイタリアにおける
「ポエニ戦争」をもとにして作られた本作は
史劇映画史における「大いなる一歩」となる
サイレント映画であります。
「多くの物量&人員を投じる」、「舞台劇的編集を施す」
「複数人の物語を段階的に繋いでいく」
「歴史における娯楽的要所を厳選して、採用する」事によって
生成されたストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「歴史教材性と大衆娯楽性の共存を図る」
「複雑な人間模様&国家間抗争を力業でまとめ上げる」技法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(様々な悲劇の後に「戦争映画+恋愛映画的ハッピー・エンド」へと着地する
荒業ぶりに圧倒される幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「史劇生成術&ポエニ戦争入門」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
後年の大作系史劇&群像劇を導く存在として
映画史に刻まれた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。