映画に感謝を捧ぐ! 「エアポート24時」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はリチャード・ハワード監督の
「エアポート24時」に感謝を捧げようと思います。
航空管制官「ジャック・ハリス」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
災害映画の法則に沿う堅実さと
特殊効果による見せ場作りを極限まで抑制する
大胆さを兼ね備えた一作であります。
「過去のトラウマを乗り越えようとする男と
彼を支えようとする人々」
「激務によって心身を蝕まれていく男」
「悪天候化の航空を支えようとする
プロフェッショナルたち」の物語を
映像的スケール感を極限まで抑制し
人間模様に重きを置きながら描いていく
ストーリー&演出は
依存しない災害映画生成術と
指揮官と現場の精神的乖離、メンテナンス軽視
極限状態が心身に与えるダメージによって生成される危機を
映画的に表現する試みの一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(米ドラマ「24」と日本製ドキュメンタリー番組を意識した邦題と
能天気なハッピー・エンドに背を向けて
渋味の利いた幕切れへと着地している点も見逃せません。)
まさに「空間限定型災害映画入門」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
ワンマン・ヒーローとチーム・プレー
スリル&サスペンス生成術と節約精神が
独特のバランスで並び立つ本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。