映画に感謝を捧ぐ! 「暗黒への転落」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はニコラス・レイ監督の「暗黒への転落」に
感謝を捧げようと思います。
暗黒への転落 [DVD] - ハンフリー・ボガート, ジョン・デレク, ジョージ・マクレディ, アレン・ロバーツ, ニコラス・レイ
ウィラード・モトリーの同名小説を
もとにして作られた本作は
技巧と葛藤に彩られた青春映画であります。
娯楽的サービスと社会派的メッセージ
サスペンス性と青春映画性
主人公目線と被告目線の間で
揺れ動くかのように進行するストーリー&演出は
私に一人のキャラクターが辿る
運命を通じて「社会の暗部」を写し出そうという試みと
犯罪映画と青春映画が独特のバランスで共存する
現象の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(鑑賞者を「作品世界」へと誘い、訴えかけるかのような
手法が用いられている点と
絶望感とささやかな希望が静かに交錯するかのような
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「法廷劇+青春映画型社会&子供論」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
H・ボガートの極道俳優人生を
生かしたかのような配役技と
サスペンス系映像&編集技+どんでん返し技が
一堂に会し、アメリカ社会の「暗黒」を写し出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。