映画に感謝を捧ぐ! 「サイレント・ムービー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はメル・ブルックス監督・主演の

 「サイレント・ムービー」に感謝を捧げようと思います。

メル・ブルックスのサイレント・ムービー [DVD] - メル・ブルックス, メル・ブルックス, メル・ブルックス
メル・ブルックスのサイレント・ムービー [DVD] - メル・ブルックス, メル・ブルックス, メル・ブルックス

 映画監督「メル・ファン」と彼を取り巻く人々の

 運命を描いた本作は

 1970年代のアメリカ映画界における「悪戦苦闘」の一端を

 豪快且つ軽やかに描いていくサイレント喜劇であります。

 アメリカ映画界崩壊の危機を

 

 「スター主義全開のサイレント映画」によって救うという

 奇想天外な発想を

 1970年代映画文化とサイレント喜劇の伝統技を

 力任せに融合させながら

 映像作品化していくという難題に挑んだ

 ストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「ドタバタ喜劇的文化交流」と

 「1960~70年代アメリカ映画」に関する資料作りの

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (1960~70年代をのアメリカ映画界を彩る

 「スター」をバラエティ番組的に活用している点と

 壮絶なる「ホラ吹き&ハッピーエンドによる要所の隠蔽」に

 圧倒される幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「ドタバタ喜劇型アメリカ映画史入門」の

 

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 1960~70年代における映画産業の衰退と

 企業による映画業界征服を題材に選び

 没落した創作者の再生、喜劇映画文化への愛情

 1960~70年代型映画スターを挿入しながら

 

 描いていくことによって

 映画史に関する資料と後年の喜劇作品に対する

 「無意識的道しるべ」の一つとなった本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。